ABOUT

「人材の材は“財”」
金沢大学腎臓・リウマチ膠原病内科では、腎臓学を通じて患者、社会に貢献していくという理念のもと、将来の宝となるべく人材(財)を育成します。
そして、全人的医療を視野にいれた次世代の腎臓学、リウマチ・膠原病学、臨床検査医学の創出を目指しています。
全身疾患と深い関わりを持つ腎疾患の診療はきめ細やかな全身管理を必要とします。
水・電解質や血圧の管理、感染症コントロールなどの普遍的かつ緊急性の高い分野から、各種疾患に対する血液浄化療法などの専門分野まで幅広く診療を行っています。

GREETINGS

岩田 恭宜

Professor / Dean of Clinical Department

腎臓・リウマチ膠原病内科学
教授就任にあたり

令和5年9月1日付けで、腎臓・リウマチ膠原病内科学教授を拝命いたしました。これまでの旧腎臓内科学と旧リウマチ膠原病内科学が統合され、新たに腎臓・リウマチ膠原病内科学となりました。もとより両科は、腎臓病、リウマチ膠原病の両領域の診療・研究に携わっていました。腎臓学会専門医、リウマチ学会専門医の両専門医を持つ医師も多く存在します。今回の統合により、これまで以上に効率的かつ強力に、腎臓病、リウマチ膠原病の診療・研究を推し進めることができると確信します。今回の統合を契機に、より一層、全人的医療とそれに基づく診療・研究を推進していきたいと思っています。
腎臓病、リウマチ膠原病は、全身の臓器と連関し、一臓器にとどまらず、多くの臓器が障害されることも多い領域です。スペシャリストとして、専門領域に通じるとともに、ヒト全身を一個体としてとらえ、俯瞰的な視点で全人的医療を実践することが求められています。内科医としての総合性を一層意識し、専門領域である腎臓病、リウマチ膠原病をはじめ、関連する幅広い内科的疾患を診療しています。さらに、領域を超えた多職種のメディカルスタッフと連携することで、全人的・包括的な医療を目指しています。
また、臨床系の教室として、研究においても、臨床的な視点に立つことが重要であると考えています。日々の診療から生まれる疑問やアイデアを、研究により実証し、得られた結果を臨床に還元することを目標としています。さらに、国内外に積極的に留学し、共同研究を行っていることも当科の強みです。多くの治験や開発研究を通して、疾患の克服、未来の医療への貢献を目指します。
課題に対して真理を追究し、新たな発見に胸躍らせる経験が、仕事に対する大きなモチベーションになります。常に未知への好奇心と興味を持ちながら、病態を考える姿勢が、医師としての大きな糧になります。また一方で、医師のワークライフバランスやダイバーシティにも配慮しています。これまでも多くの先生方のライフイベントに合わせて、柔軟に勤務形態を変更してもらいました。当科がすすめている、チーム医療、支えあいの仕組みにより、様々な働き方ができることも特徴です。
我々とともに、やる気と活気に満ち溢れた心で、腎臓病学、リウマチ膠原病学についてともに学び、成長できることを楽しみにしています。

STUDY

当教室では、学生教育として腎・糸球体病理、腎・泌尿器・男性生殖器、免疫・アレルギー、感染症の講義を行っています。また、臨床実習にて腎臓・リウマチ膠原病内科学を担当しています。これらの教育を通じて、この領域の理解を深め、一層の興味を持って頂く様にしております。また、博士課程を担当するとともに、医学系研究科修士課程において内科学概論(腎臓・リウマチ膠原病内科学総論)を担当しています。また、保健学類学生の臨地実習、卒業研究も協力しています。診療においては、腎臓・リウマチ膠原病内科において、関連する各診療科ならびに血液浄化療法部など中央診療施設と協力して、大学病院における高度先進医療の実践に貢献しています。感染症の診断と治療に関して、感染制御部、検査部とも協力して診療の一翼を担っています。さらに、血液浄化療法を担当し、救急部、集中治療部とも密接に連携しています。総合診療科とも連携し、多臓器にわたる様々な身体上の健康問題や地域医療機関で診断が困難な疾患の診療にあたっています。また、先進医療の推進と先端医療開発の要である先端医療開発センターとの連携も深めています。